空き家改修 町の交流拠点に 山いき隊田代さん 商店開業へ 3年越しの構想前進 浜松市天竜区二俣
浜松市内中山間地の活性化を担う浜松山里いきいき応援隊の田代起也さん(34)=天竜区春野町=が4月、同区二俣町で空き家をリノベーションして量り売りをコンセプトに据えた店舗を開業する。仲間とともに一から改修作業を進め、住民や来訪者の交流拠点をつくる3年越しの構想を実現させる。
クローバー通り商店街北側に位置する店は築数十年の家屋の倉庫部分を再生し、有機栽培のコーヒーやナッツ、ドライフルーツといった品を扱う。一口サイズの五平餅、春野産茶葉使用の緑茶ラテなどもテイクアウト形式で販売する。
田代さんは沼津市出身。山間地への移住を考えていた2021年、遊休不動産などの再生促進に向けて市が開講する「リノベーションスクール」で学び、開業を志した。静岡市内の勤務先を退職し、22年に妻と子ども3人と春野町に移り住み、改修計画に着手した。
田代さんは「地場産品や少し珍しい品々を楽しみながら買い物できる場所づくりを通じ、地域を盛り上げたい」と話す。空き家の母屋部分を改造して土間をこしらえ、交流、憩いの場とする計画も並行して進めている。
(天竜支局・平野慧)