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テーマ : 浜松市

知事「水循環基本法理念に反する」 JR案に見解【大井川とリニア】

 リニア中央新幹線工事に伴う大井川水問題を巡り、JR東海が示したトンネル湧水の県外流出分を大井川に戻す2案について、川勝平太知事は16日、「どちらの方策も流域の健全な水循環を維持すべきとする水循環基本法の基本理念に反する」と述べ、全量戻しには当たらないとの見解を改めて示した。県議会6月定例会で自民改革会議の市川秀之氏(浜松市浜北区)の代表質問に答えた。
 JR東海は4月の県有識者会議で、大井川最上流部にある東京電力系の田代ダムの取水を抑制する案と、トンネル貫通後に湧水をポンプアップして戻す案を提示した。川勝知事は「どちらも県内のトンネル湧水が県外流出したままで、同量をその他の水で補塡(ほてん)する方法」とし、水循環基本法の理念からは認められないとした。
 一方で「全量戻しに当たらない代替策であるから提案を退けるという必要はない」とも述べ、田代ダム案について渇水期での取水抑制の可否や、取水抑制ができない場合の対応など県専門部会で検討する考えを示した。
 水循環基本法は健全な水循環の維持または回復を目的に2014年7月に施行。県は同法の趣旨に基づき、水源保全が必要な土地の適正な利用を図る水循環保全条例を今年3月に策定した。7月1日に施行する。

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