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地元全体の応援受ける阿南光(徳島) 「野球のまち」環境充実【センバツ100年 公立校の挑戦㊦】

 県立高の阿南光(徳島)は「野球のまち」を掲げる阿南市全体の応援を受ける。甲子園大会に出場したことがある新野と阿南工が統合して開校。32年ぶり2度目の選抜大会に向けて、高橋監督は「自分たちの力がどこまで通用するのか楽しみ」と意気込みを話した。

徳島県阿南市の「JAアグリあなんスタジアム」で開催された草野球大会=2023年10月(同市提供)
徳島県阿南市の「JAアグリあなんスタジアム」で開催された草野球大会=2023年10月(同市提供)

 2010年4月、スポーツで地域経済を活性化させる目的で、市役所に「野球のまち推進課」を設置した。両翼100メートル、中堅122メートルの「JAアグリあなんスタジアム」を拠点に草野球やティーボールなどの大会誘致に力を入れた。
 北信越地区の選抜大会出場校の合宿地も提供している。今年は能登半島地震で被災した日本航空石川を迎え入れた。室内練習場や球場近くに位置する宿泊地など充実した環境に、日本航空石川の中村監督は「野球をするには最高の場所」と感謝した。
 野球が身近な街で、阿南光は着実に力を付けてきた。21年には夏の甲子園大会に出場。プロ野球のドラフト会議で指名される選手も送り出した。少子化で部活動の廃部が目立つ中、阿南光は3年連続で部員の数が増えているという。
 県内は徳島商や鳴門などが甲子園大会の常連。監督就任時から県内の有力選手を熱心に勧誘してきた高橋監督は「県内の選手を集められたら全国でも勝負できる」。1日400球の打ち込みなどで鍛錬を重ね、満を持して全国に挑む。

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