世界クロカン 沢田の挑戦 陸上女子中距離 初代表 浜松市立高
陸上女子中距離の沢田結弥(浜松市立高)が、世界クロスカントリー選手権(30日・セルビア)に出場する。シニアでは初の代表選出で、第一人者の田中希実(ニューバランス)とともに男女各2人で組む混合8キロリレーに挑む。
選考会を兼ねた2月の福岡クロカン女子2キロで田中に次ぐ2位。故障に苦しんだ1年を乗り越えて代表になり自信を取り戻した。語学試験を突破して米ルイジアナ州立大への進学も正式決定。「高校ラストレースを笑顔で終わりたい。挑戦するだけ」と意気込む。
高2の2022年夏にU-20(20歳未満)世界選手権1500メートルで日本高校歴代2位の4分12秒87をマークし6位。直後に米国の大学からオファーが届いた。同年冬には日本陸連のダイヤモンドアスリートに選出。この時の認定式で、女子やり投げの北口榛花(JAL)が語った「見るのと行くのは違う。早くから海外に出てみてほしい」との言葉に感銘を受けたという。
米国進学を決めたのは高3夏。当時は全国高校総体を故障欠場し「アメリカに行くのは(スケールが)大きすぎる」と思っていたが、世界選手権で金メダルに輝いた北口、入賞した田中の姿に「挑戦するだけでも何かが変わるんじゃないか」と決断した。
今回は憧れの田中と同じチーム。間近で多くのものを吸収するつもりだ。夏の渡米まで国内大会を転戦し、再びU-20世界選手権を目指す。「アメリカでの4年間で速い選手に食らい付き、世界で戦えるようになりたい」と沢田。世界クロカンをその第一歩にする。
(山本一真)