しずおかFG 2年ぶり増益 23年3月期、役務取引が好調
しずおかフィナンシャルグループ(FG)は11日、2023年3月期連結決算を発表した。22年10月のFG移行後初の通期決算。役務取引等利益や株式売却益の増加などで経常利益は移行前(静岡銀行連結決算)の前期比36・4%増の739億6400万円、純利益は25・8%増の523億9700万円といずれも2年ぶりの増益となった。
経常収益は18・9%増の2873億8600万円と3年連続の増収だった。
静岡銀単体の業務粗利益は7・1%増の1443億2100万円、本業の収益力を示すコア業務純益は18・3%増の631億200万円。国際業務部門での資金調達費用増で資金利益は減少したものの、ストラクチャードファイナンス(仕組み金融)やデリバティブ(金融派生商品)が伸びたほか、国債等債券関係損益の改善も寄与した。
期中平均の貸出金残高は4・6%増の9兆8150億円で、中小企業向けや住宅ローンがけん引した。期末では初めて10兆円を突破した。期中平均の預金残高は1・8%増の11兆4410億円。
与信関係費用は前期比8億円減の48億円。期末の不良債権残高(リスク管理債権)は1049億円で総与信に占める割合は1・02%。連結自己資本比率はバーゼル3で2・34ポイント上昇の18・42%。
24年3月期は経常利益800億円、純利益560億円と増益を見込む。