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テーマ : 経済しずおか

静岡県内の4月景気判断、2年1カ月ぶり下方修正 日銀支店、車認証不正など要因

 日銀静岡支店が18日発表した4月の県内金融経済動向は、全体の景気判断を「一部に弱めの動きもみられるが、緩やかに回復している」とし、3月の「緩やかに回復している」から引き下げた。下方修正は2022年3月以来、2年1カ月ぶり。自動車関連メーカーによる認証不正の影響で一部製造業の受注が落ち込み、海外経済の停滞も下押し要因になった。

 生産動向は、3月の「幾分持ち直している」から「一時的な下押し圧力を受けて、持ち直しの動きが足踏みしている」へと11カ月ぶりに下方修正した。1月の鉱工業生産指数が前月比8・0%減に悪化するなど自動車業界の認証不正の影響は大きく、自動車・同部品の評価を引き下げた。長引く中国、欧州の経済減速で「生産への重しがじわじわと強まっている」(水野裕央支店長)とし、はん用・生産用・業務用機械も「横ばい圏内の動き」に後退した。
 個人消費は物価高による消費者の節約志向が続く中、スーパーやコンビニのプライベートブランドなど低価格帯商品の売れ行きが堅調。春の新生活需要も高まるほか、社会経済活動の正常化を受けてインバウンド(訪日客)、富裕層による高額品やサービスの消費も伸びているという。
 賃上げについては、大企業がサプライチェーン(供給網)の人件費上昇を受け入れるなど産業全体での機運の高まりが見られるとした。新型コロナウイルス5類移行から1年を前に「個人消費を賃上げが支えられるかがポイント」と展望した。

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