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3D模型触って建物の形“観察” 「学びの世界広がれば」 静岡市で視覚障害者向け体験会

 静岡県視覚障害者情報支援センター(土居由知センター長)は16日、3D模型を手で触って観察する「触察(しょくさつ)」の体験会を静岡市葵区の県総合社会福祉会館で開いた。視覚障害者ら約20人が参加し、県内の建築物の3D模型を触って形や構造などを確認した。

県総合社会福祉会館の模型を触る参加者=静岡市葵区の同館
県総合社会福祉会館の模型を触る参加者=静岡市葵区の同館

 視覚障害者の情報保障を研究する鶴見大(横浜市)の元木章博教授が講師を務めた。元木教授は「3Dプリンターが普及したことで、視覚障害者の個人的な『知りたい』という要望に応えられるようになってきた」と説明。当事者からは「自分の職場や自宅がどんな形か知りたい」といったニーズがあるという。
 この日は、手のひらサイズの同会館とグランシップの3D模型を配布した。参加者は指先や爪の先などを使って、精巧に作られた模型から建物全体の形や柱、窓の位置などを確認した。土居センター長は「最近は音声によって多くの情報が得られるが、触れることを通して、学びの世界が広がっていくことを再認識してもらえれば」と話した。
 (生活報道部・大滝麻衣)

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