コラム窓辺　立ち上がれ静岡　顔を上げよう日本（杉原行洋／ハヤテグループ代表）

　「約８０万人」。昨年の日本の人口減少数です。毎年、浜松市や静岡市に匹敵する街がこの国から消えているとすら言えます。「１２７万社、６５０万人」。後継者不足から１２７万社に廃業の恐れがあり、６５０万人の雇用が失われると言われています。

　いま日本には社会課題が山積みになっています。残念ながら静岡もその例に漏れません。いつ頃から日本を薄暗い閉塞［へいそく］感が覆うようになったのでしょうか。
　しかし、各国に良さはあれど、これだけ自然と四季に恵まれ、深い食文化を持ち、清潔で、人の慈愛深く、誇らしい国を、私は寡聞にして他に知りません。そして、静岡はその最たる地の一つであると思います。水平線、高い空、深い湾、輝く湖、そして天下の富士。色鮮やかな農産品と瑞々［みずみず］しき水産品。交通の要衝。日本を代表する企業。何より親身になってくださる人の温かさ。一同すっかり静岡の魅力にやられています。
　何とかして大好きな静岡県に、この国に貢献したい。ハヤテグループは野球に限らず、事業承継、保育や療育、省力化、採用支援などグループをあげて社会課題に挑戦する覚悟です。
　社会課題も、球団立ち上げも、人ごとではありません。全ては静岡県内で起きていることです。立ち上がれ静岡。顔を上げよう日本。
　最後に、突然現れた私どもを受け入れてくださった静岡県の皆さまの懐の深さに感謝しかございません。最終回は私どもから皆さまへの檄文［げきぶん］形式のラブレターでした。ありがとうございました。
（杉原行洋＝すぎはらゆきひろ／ハヤテグループ代表）