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静岡人インタビュー「この人」 協会けんぽ静岡支部長として加入者100万人の健康づくりを進める 安田剛さん(静岡市葵区)

 全国健康保険協会(協会けんぽ)本部で保健部長などを歴任し、中小企業で働く人とその家族の健康づくりを推進してきた。静岡県内の6万8000事業所の従業員やその家族ら約100万人が加入する静岡支部の支部長に昨年10月、着任した。愛知県北名古屋市出身。60歳。

安田剛さん
安田剛さん

 ―静岡県の印象は。
 「一緒に引っ越してきた妻がずっと住み続けたいと言うぐらい、過ごしやすくて気に入っている。東西に長い県で、東、中、西部で地域性がだいぶ異なる。健康面でも、例えば喫煙率は東部が高く、西部が低い。高血圧は東部、糖尿病は西部が多い。各地域の特徴に合わせて生活習慣の改善を働きかけたい。私自身、散歩好きで、1日1万歩を目標に歩いている」
 ―支部としての取り組みは。
 「会社ぐるみで検診受診や健康相談などの目標値を設けてもらい、食事や運動、睡眠の改善につなげたい。生活習慣病は症状が軽い段階で食い止め、早期に医療機関を受診してもらうことが対応の鍵になる」
 ―今後の課題は。
 「従業員の家族の検診受診率が全国平均よりも低い。家族の特定検診は基本的に無料。市町のがん検診と同時に受診できて利用者の利便性が高まる点をPRしていきたい。骨密度や血管年齢もプラスアルファで測定可能。今後も検診メニューを増やすので積極利用してほしい」
 ―本県の加入者が今後支払う健康保険料の見通しは。
 「本県は現在、全国平均よりも低い水準だが、伸び率は平均を上回っている。高齢者の医療費の伸びを抑える手を早めに打ちたい。医療費節約や重複投薬防止につながるので、現在の保険証のマイナンバーカードへの切り替えも進めてほしい」
 (社会部・大橋弘典)

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