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静岡県3町議選の終盤情勢 松崎町/清水町/函南町

 統一地方選の町議選は23日の投開票に向け、激しいせめぎ合いが繰り広げられている。静岡県東部各町の最終盤の情勢をまとめた。
 松崎町 11人接戦 300票ラインか
 松崎町議選は定数8に対し、計11人が立候補した。現職6、元職1人の地盤を新人4人が切り崩しを図り、接戦を展開。2011年以来の女性議員誕生にも注目が集まる。投票率は、議会解散に伴う前回選(75・83%)並みか、やや下回る可能性も。300票前後が当落線とみられる。
 票田となる松崎、江奈では3人が出馬。松崎の深沢守氏は主に経済施策を発信し、票固めを急ぐ。早期に出馬意向を示した松崎の藤井昭一氏は地元や後援団体を中心に手堅く集票する。江奈の高柳孝博氏は地域医療拡充などを訴え、支持を呼びかける。
 那賀の菜野良枝氏は防災や健康福祉の拡充について発信し、地元を軸に票を集める。岩地の高橋良延氏は組織力を生かして地元を含む三浦地区を中心に浸透し、他地域からの票獲得も狙う。
 伏倉の小林克己氏は地元県議の応援を得るなどし、地元票や建設業関係者らの支持獲得に奔走する。桜田の成川幸世氏は党支持者らの協力を受けながら運動を展開し、知名度の向上にいそしむ。
 2人が票を分け合う構図の岩科では、渡辺文彦氏が議長経験などを踏まえた政策を訴え、支持拡大に励む。鈴木茂孝氏は遊説に注力し、多世代への浸透を図る。
 3期目の途中で町長選出馬のため町議を辞職した那賀の藤井要氏は知名度を生かし、高齢者らを中心とした地盤固めに努める。船田の住職の田中道源氏は檀家(だんか)らの地元票を基に、広い人脈を生かした地盤を築く。

 松崎町(8)-11
深沢守 56 無現 飲食業 
藤井昭一 51 無新 福祉施設職員
菜野良枝 58 無新 運動指導員
高橋良延 61 無新 [元]町商工会事務局長
小林克己 56 無現 建設業 
成川幸世 57 共新 鍼灸院経営
高柳孝博 76 無現 農業 
渡辺文彦 69 無現 飲食業 
鈴木茂孝 52 無現 農業 
藤井要 72 無元 不動産賃貸業
田中道源 44 無現 住職 

 清水町 浮動票の行方 当落の鍵
 世代交代などで現職5人が引退、1人が清水町長選に出馬した町議選(定数14)は現職8、元職2、新人6の計16人が立候補し、少数激戦の展開。新人が多数出馬する地区がある一方で、候補者不在となった地区もあり、浮動票の行方が鍵を握りそうだ。
 北部では伏見から5人が名乗りを上げた。5期目を目指す佐野俊光氏は地元票を固め、田代稔氏は消防団時代の人脈などで支援を広げる。森野夏歩氏はSNSを活用して共産党員以外への浸透も狙う。子育て支援策拡充を訴える花堂晴美氏は現役世代から票を取り込む。寺島俊郎氏は、前回トップ当選した引退議員の組織票を引き継ぐ。玉川の桐原直紀氏は後援会組織を軸に戦いを展開。新宿の海野豊彦氏は区長時代のつながりで地盤を固める。
 西部は議長を務める長沢の松浦俊介氏が手堅く票をまとめ、柿田の飯田安雄氏はJAや消防団時代の人脈をフル活用する。八幡の松下尚美氏は労組票と地元票を集める。
 東部は的場の野田敏彦氏が引退議員の票を取り込みながら、周辺地域にも食い込む。
 南部は徳倉から4人が立候補した。街頭に立つ吉川清里氏は共産票をまとめ、高木克佳氏は地元を中心に全町で活動する。元PTA会長の向笠達也氏は地域票を掘り起こす。向笠誠氏は地縁を生かした戦いを展開。中徳倉の大浜博史氏は学校教育充実を訴え地元を固める。
 コロナ禍で地域コミュニティーが希薄になったとの声もあり、投票率は前回選(50・06%)を下回る可能性がある。

 清水町(14)-16
佐野俊光 72 無現 学校法人理事
田代稔 66 無新 町消防団OB会副会長
海野豊彦 70 無新 新宿愛鷹山組合長
松浦俊介 49 無現 議長 
野田敏彦 64 無新 的場区副区長
桐原直紀 53 無現 飲食店経営
森野夏歩 27 共新 管理栄養士
吉川清里 61 共現 党地区委員
松下尚美 56 無現 東レフィルム加工社員
花堂晴美 48 無元 教育会社社長
大浜博史 56 無現 [元]建設会社社員
高木克佳 47 無元 不動産管理業
飯田安雄 67 無現 農業 
寺島俊郎 63 公新 不動産業 
向笠達也 62 無新 スーパー嘱託社員
向笠誠 45 無現 不動産管理業


 函南町 現職安定 新人で票争い
 函南町議選は定数16に対し、現職10、元職2、新人6の計18人が立候補した。現職は安定感があり、新人が当落線上で争う。現職が引退する塚本、空白区の畑毛地区の票の行方が注目だ。
 北東部地区は、馬籠正明氏が全域で組織票をまとめる。野田哲郎氏は地元柏谷を固め、他地区での集票もうかがう。兵藤真一氏は4年間の実績を訴えて地元に浸透し、農業票の上積みも目指す。岩城仁氏は地盤を固め、ダイヤランドなどにも票を求める。三原牧子氏は山間地域を中心に共産支持層の支持をつかむ。渡辺浩三氏は体育協会やスポーツ少年団関係者を軸に票を集める。山内洋平氏は地元桑原のほか、大票田の他地区での集票も目指す。村松潤平氏は対話型の活動を展開し、支持を求める。
 中部地区は、田口彰一氏が地盤の仁田をまとめ、杉村清氏は元消防長として災害対応の重要性をアピール。鈴木晴範氏は中堅世代としての役割を強調し、支持を集める。大庭桃子氏は共産支持層をまとめて6期目を目指す。塩谷敬治氏は環境保護を前面に掲げて集票に努める。
 西部地区は、土屋学氏は政治改革を訴えて維新票を掘り起こす。植松淳史氏が地盤の塚本で引退町議の支持層による上積みを目指す。中野博氏は実績と経験を強調し、全域で浸透を図る。日吉智氏は不動産業で築いた人脈を軸に支持を集める。諸星竜也氏は地元間宮を地盤とした引退町議の協力を受け、出遅れを取り戻す。

 函南町(16)-18
岩城仁 58 無現 酪農業 
塩谷敬治 68 無新 自然保護活動家
渡辺浩三 66 無新 施工管理業
植松淳史 49 無現 ボランティア団体理事
村松潤平 40 無新 サービス業
諸星竜也 34 無新 マンゴー栽培会社社員
杉村清 68 無現 [元]田方消防本部消防長
山内洋平 47 無新 月光天文台職員
馬籠正明 71 公現 党県本部函南支部長
兵藤真一 73 無現 農業団体代表理事
野田哲郎 71 無現 農業 
中野博 72 無現 農業 
日吉智 50 無元 不動産業 
土屋学 56 維元 [元]ロケ支援団体代表
三原牧子 65 共新 党函南支部女性部長
田口彰一 73 無現 副議長 
鈴木晴範 54 無現 事業支援会社役員
大庭桃子 67 共現 党函南西支部員


 立候補者一覧の見方(届け出順) 町名横の白抜き数字は定数、右の数字は立候補者数。経歴は氏名、年齢(投票日基準)、党派、現元新別、職業・肩書の順。

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