若冲の名画 西陣織に クリエート浜松 4日まで作品展
江戸時代中期の画家伊藤若冲の名画を京都の伝統織物西陣織で再現した「西陣美術織 伊藤若冲展」(西陣美術織若冲全国巡回展実行委員会主催)が29日、浜松市中央区のクリエート浜松で始まった。500年以上の歴史を誇る技術により緻密かつ色鮮やかに織り上げられた作品が並ぶ。3月4日まで。
京都市上京区の西陣美術織工房の職人が「群鶏図」「旭日雄鶏図」などの若冲の代表作を制作した。通常使用する糸の3分の1程度の細さの絹糸を使うことで細かな描写まで忠実に仕上げた。十数色の色の組み合わせで、質感や立体感まで表現。技巧を凝らした作品の数々に来場者は足を止めて見入っている。
西陣織の魅力を発信しようと、全国各地で展覧会を開催している。実行委の広報吉村昌人さん(53)は「職人たちの技術の高さを会場で確認してもらいたい」と呼びかけている。