知事賞に平出章商店（浜松市） ＳＤＧｓビジネスアワード
静岡県は２１日、環境課題解決に貢献する事業アイデアを発掘する「県ＳＤＧｓビジネスアワード」の成果発表会と表彰式を静岡市葵区で行った。最高賞の知事賞には、製菓・製パン材料専門商社の平出章商店（浜松市中央区）の「スモールエリアで完結する農産物加工の仕組み作り」が選ばれた。
同社は、県内で不足している農産物加工場や事業者が共同運用できる冷蔵・冷凍庫を開設し、狭いエリアで物流を回す事業アイデアを発表。地域の生産者、加工業者、販売業者などでネットワークを構築することで、二酸化炭素（ＣＯ２）排出量や食品ロスを大幅に削減できると強調した。
アイデアを中心になって検討した泰沢友和社長室長は「地元の農産物を県外に出さないと加工できない現状の解決策を何とか形にしたかった。全国のモデルとなるような事業を展開したい」と意気込みを語った。
同アワードは２０２１年度に始まり、３年目。２３年度は公募で９団体を採択し、専門家が伴走型で３カ月間にわたり助言・指導に当たった。審査員の県ＳＤＧｓ・ＥＳＧ金融連絡協議会の平井一之代表（県環境資源協会長）は「環境と経済の両立という視点で有意義な提言を聞けた」と総評した。総合プロデューサーの谷中修吾さん（湖西市出身）も「アワードをきっかけに事業者同士のつながりが生まれ、大きなうねりになれば」と期待した。
このほかの受賞結果は次の通り。
優秀賞 アサギリ（富士宮市）折兼（愛知県・浜松市中央区・富士市）サインクリエイト（浜松市中央区）▽奨励賞 アースコミュニケーション（御前崎市）イキモン（浜松市中央区）インターステラ（沼津市）大日伊豆パノラマパーク（伊豆の国市）トライ・カンパニー（沼津市）
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