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知事選、大村慎一氏が出馬意向固める 鈴木康友氏擁立へ調整の動き “ポスト川勝”活発化

 川勝平太知事の任期途中での辞職に伴って行われる知事選に、元総務官僚で静岡県副知事も務めた大村慎一氏(60)が7日までに出馬の意向を固めた。一方、浜松市経済界の一部が前浜松市長の鈴木康友氏(66)の擁立を目指して調整していることも関係者への取材で分かった。知事選出馬への具体的な動きがにわかに表面化した。

(左から)大村慎一氏、鈴木康友氏
(左から)大村慎一氏、鈴木康友氏


 大村氏については、県中部の経済界の一部などが、国とのパイプを持ち、地方行政にも精通する手腕を評価。本県が抱えるさまざまな課題へも適切に対応できる人材だとして、水面下で出馬を要請していた。大村氏も応じる考えを伝えた。大村氏は静岡新聞社の取材に「国と地方で行政に携わってきた経験を生かし、(川勝知事の辞職で)混乱している県政を立て直す決意だ」と述べた。
 大村氏は静岡市出身で静岡高、東京大卒。1987年に自治省に入り、消防庁国民保護・防災部長、公務員部長、地域力創造審議官などを歴任した。本県の副知事は2010年1月から11年12月まで務めた。
 一方、鈴木氏を巡っては、浜松市内経済界の一部が、首長としての経験が豊富で知名度があり、中央政界にもパイプを持つことを評価して水面下で出馬を打診したとみられる。自民党や連合静岡など幅広い政党や団体に支援を求めるなどして与野党相乗りの候補擁立を目指したい考えで、鈴木氏も出馬に前向きな意向を示しているという。鈴木氏は7日の静岡新聞社の取材に対し、「現時点で言えることはない」と話した。
 鈴木氏は同市中央区出身。当時の民主党で衆院議員を2期務めた後、07年の市長選で初当選し、23年4月末まで4期16年務めた。退任後はコンサルティング業を行い、都内と同市内を行き来している。21年の知事選にも出馬が取り沙汰されたが、行政区再編問題などを解決していないとして出馬を見送った。
 川勝知事は県議会6月定例会初日に辞職する考えを示している。知事選の日程は現在、①6月13日告示、同30日投開票②6月20日告示、7月7日投開票③7月4日告示、同21日投開票―の3案が検討されている。

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