テーマ : 浜松市

「日勤救急隊」正式運用を開始 浜松市消防局、人命救助へ体制強化

 浜松市消防局は1日、救急要請が多い日中に特化して活動する「日勤救急隊」の正式運用を開始した。高齢化に伴って救急搬送需要が高まる中、日中の体制を手厚くし、市内救急医療体制の強化を図る。同日、中央区の同消防局で運用開始の式典を開き、人命救助への決意を新たにした。

1日から本格運用がスタートした日勤救急隊=浜松市中央区の市消防局
1日から本格運用がスタートした日勤救急隊=浜松市中央区の市消防局

 静岡県内では静岡市に次いで2番目の導入。救急救命士3人を含む6人体制(男性5人、女性1人)で、同消防局を拠点に毎日午前8時半~午後5時15分に活動する。平日限定で試験導入し、市中心部の救急体制が強化された2023年度は、覚知から現場到着までの平均所要時間が10分24秒から9分12秒に短縮されるなど大きな成果があった。
 市内の救急搬送は右肩上がりで、22年度は過去最多を記録。23年度も2月末までで前年同期比3・4%増の4万555件となっている。日中がこの半数を占めるため、救急体制の確保と現場到着時間の短縮が課題になっていた。通常24時間勤務の救急隊に日中勤務限定の部隊をつくることで、多様な働き方ができる職場環境の整備にもつなげる。
 式典では太田陽視消防長が「市民の期待に応え、1人でも多くの命を救うよう努めてほしい」と訓示。同隊の仲山智士消防司令は「急な事態に驚き、恐れている傷病者に真心で寄り添いながら確実な観察、判断、処置によって迅速に医療機関に搬送し、1日でも早く日常生活に戻すことが最大の目的。市民の安心、安全を守る」と決意を述べた。

いい茶0

浜松市の記事一覧

他の追っかけを読む
地域再生大賞