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記者コラム「清流」 理不尽に身を置く子

 ロシアによるウクライナへの軍事侵攻が長期化している。ウクライナの隣国ルーマニアで、国際的な非政府組織(NGO)の駐在員として働く浜松市出身の清水奈々子さん(31)をリモートで取材し、戦地から逃げてきた子どもの学びに大きな影を落としている現状を知った。
 ルーマニアでは避難した子どもを公立学校で受け入れていて、清水さんは放課後学習の支援や心のケアをする人材の手配といった調整業務を担う。教員不足や言語の違いなどから「十分な教育を提供するのは難しい」と課題に直面する。
 日本人や静岡県民に訴えたいことを聞くと「理不尽な環境に身を置く子どもの存在を知ってほしい」と返ってきた。一人一人が少しずつ関心を高めることで、支援の輪は確実に広がっていくはずだと。
(浜松総局・岩下勝哉)

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