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静岡人インタビュー「この人」 「リオ・ブランコ国家勲章」を獲得した外国人学校の理事長兼校長 松本雅美さん(浜松市中央区)

 ブラジル政府が外交分野などの功労者に贈る「リオ・ブランコ国家勲章」を受けた外国人学校ムンド・デ・アレグリア(浜松市中央区)の理事長兼校長。大学でスペイン語を学び、民間企業での勤務経験後、2003年に同校を開校した。20年以上にわたり、ペルーやブラジルなど南米系の子どもたちの教育に力を入れてきた。三重県出身。

松本雅美さん
松本雅美さん

 -受賞の感想は。
 「学校の取り組みが認められてうれしい。苦労も多かったが、たくさんの人が手を差し伸べてくれたおかげ。信念を持って続ければ思いは伝わる。約20年、子どもたちに成長させてもらい、感謝している」
 -学校を開校した理由は。
 「子どもを持つペルー人の親たちから、『浜松に母国語で学べる学校をつくって』と頼まれて。当時は市内の工場などに出稼ぎにくる外国人が多かった。日本から戻った際に、母国語を話せない子どもが多く、現地の学校が悲鳴を上げていた。一方で、そのまま日本に残る子どももいて、日本での共生社会のための教育も求められていた。日本文化などの教育にも力を入れてきた」
 -印象に残っていることは。
 「学校の経営が厳しくて先行きが不安になっていたころ、子どもたちが、誕生日に『学校をつくってくれてありがとう』と祝ってくれた。開校20周年式典でも同じ言葉をもらった。贈り物をもらった気分でとてもうれしかった」
 -今後の目標は。
 「開校30周年に向けて、次の10年は社会に貢献する10年にしたい。今まで学校を支援してくれた地域の団体や企業にこの学校を支援して良かったと思ってもらえるように恩返しができれば」
 (浜松総局・小林千菜美)

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