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記者コラム「清流」 新茶生産を控えて

 浜松市天竜区内各地で新茶の生育への関心が高まっている。生産者の高齢化や価格低迷といった課題を抱えるが、地域の主要農産物としての地位を保つ。
 静岡茶市場の新茶初取引が史上最速となる12日に行われた。区内の盛期は今月下旬から5月以降となる。ある農家は「収穫時期が後になると、新茶商戦のムードに乗り遅れてしまう」と懸念する。
 地域では近年、伝統的な煎茶作りに加え、抹茶原料の碾茶(てんちゃ)や紅茶などの生産に挑む農家の動きがある。春野町の60代農家男性は「時代が変わってもお客さんに必要とされるお茶を作るだけ。旬の時期の新茶が売れないなら、他の販売手段を考えれば良い」と前向きだ。試行錯誤の先に明るい未来があるはず。地域茶業の挑戦の息吹を伝えていきたい。
(天竜支局・平野慧)

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