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記者コラム「清流」 十湖さんの息づかい

 博物館や資料館などを訪ね、担当の職員から日本の歴史や偉人の功績を取材する時間は毎回、新たな学びがあり楽しい。松尾芭蕉の流れをくむ俳人として活躍した浜松市出身の松島十湖(まつしまじっこ・1849~1926年)もその1人。「はま松は 出世城なり 初松魚(はつがつお)」は代表作の一つだ。
 中善地村(現中央区)に生まれ、私財を投じて天竜川の治水や学校整備などに尽力し、政治家としても功績を残した。その功績を後世に伝えるため各地に十湖の句碑が建立され、浜松市を中心に60はあるという。寺や神社の境内などで見ることができる。
 地元では「十湖さん」の呼び名で親しまれている。句碑を訪ね歩き、明治大正の激動期に「世のため人のため」に生きた十湖さんの息づかいを感じてみたい。
(浜松総局・池田悠太郎)

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