テーマ : 市町対抗駅伝

大自在(12月3日)市町対抗駅伝

 ようやく本来の駅伝らしい風景が戻ってきた。きのう静岡市内で開かれた県市町対抗駅伝。スタート地点の県庁周辺やゴールが設けられた草薙陸上競技場への入場制限、沿道応援の自粛要請などがなくなり、4年ぶりの通常開催となった。
 市街地を駆け抜ける選手たちに、各市町の応援団やコース沿いの住民らが盛んに声援を送り、太鼓やラッパを使ったにぎやかな応援も繰り広げられた。新型コロナウイルス禍の収束で感染拡大前の生活が戻りつつあることを改めて実感した。
 大会は市の部で4連覇を目指した浜松市北部に、御殿場市が逆転で競り勝ち、栄冠を手にした。こちらも4年ぶり。町の部は長泉町が11年ぶりの優勝を果たした。「市町代表」のプレッシャーを背負って走る選手たちを、沿道の人々が後押ししたことは間違いない。
 一方、同じ日にサッカーJ1への昇格をかけて東京・国立競技場で対戦したJ2清水と東京Vにも、両チームのサポーターが大きな声援を送った。観客席の色分けは東京Vの緑が優勢だったが、敵地に乗り込んだオレンジの集団の熱気はテレビの画面越しにも伝わってきた。
 しかし、試合は引き分けに終わり、リーグ戦順位が下だった清水のJ1復帰はかなわなかった。16年もJ1から遠ざかっていたかつての名門の執念が、清水を上回ったということか。
 精いっぱいの声援が結果に結びつかないことがあるのはスポーツの常。それでも多くのサポーターが来季も清水にエールを送るだろう。挫折した選手を奮い立たせる力が応援にはあるのだから。

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