スルガ銀行 嵯峨会長3月末退任へ
スルガ銀行は14日、代表権を持つ嵯峨行介会長(59)が31日付で退任する人事を発表した。後任は置かず、取締役常務執行役員の戸谷友樹氏(58)が4月1日付で代表取締役専務執行役員に昇格する。
スルガ銀はシェアハウスなどを巡る不正融資問題からの立て直しを図り、2020年度から6カ年の中期経営計画を策定した。シェアハウス問題が実質的に解決し、中期経営計画の後半期間となる第2フェーズが順調に推移していることもあり、嵯峨氏は退任を決めたという。
前社長の嵯峨氏と、現社長の加藤広亮氏(58)はともに外部からの招聘(しょうへい)。戸谷氏はスルガ銀の出身で、同銀行は後継者育成計画も今回の異動理由に挙げている。
嵯峨氏は20年6月から社長を務め、不正の温床になったとされる創業家との関係解消や、シェアハウス問題の債務者との集団調停成立を進めた。23年6月から現職。
戸谷氏は執行役員営業本部長などを経て、23年6月から現職。4月以降、代表権を持つのは加藤氏と戸谷氏の2人になる。