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テーマ : 経済しずおか

焼津水産化学工業へのTOB成立へ いなば食品 価格引き上げで合意

 いなば食品は11日、同社100%出資の特別目的会社による焼津水産化学工業(YSK)への株式公開買い付け(TOB)が成立する見通しとなった、と明らかにした。筆頭株主のシンガポールの資産運用会社3Dインベストメント・パートナーズと買い付け価格を1株1350円から1438円に引き上げることで合意した。3D社は買い付け期間中にTOBへの応募か市場売却を通じてYSKの全株式を手放す意向。
 YSKが同日、関東財務局に提出した書類によると、3Dは2月16日、株式を14%近くまで買い増した上で買い付け価格の引き上げをいなば食品に要請した。同社は3月4日に3D側に1360円に引き上げる方針を伝達した。その後、首脳同士の直接面談を経て、7日に新たな買い付け価格が1438円と決まったという。いなば食品の買収資金はこれまでの約154億円から約164億5千万円となる予定。
 公開買い付け期間の期限は、これまでの21日までから26日までに延期。TOB成立の条件となる買い付け予定の株式は、発行済み株式総数の66・67%から60・00%と下限を改めた。TOB成立後、いなば食品はYSKを非上場化し、完全子会社とする。いなば食品の稲葉敦央社長は静岡新聞社の取材に対し「今後もYSKの企業価値向上に努める」とコメントした。
 (清水支局・坂本昌信)

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