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熱い人間ドラマ醍醐味 構図、背景、人柄に注目【決める、未来 井上咲楽さん 選挙ウオッチング㊤】

 若い世代に政治や選挙に関心を持ってもらうには何が必要か-。統一地方選を機に、静岡新聞社・静岡放送は投票率向上キャンペーン「決める、未来」の一環として、選挙ウオッチングが趣味で全国各地を巡っているタレント井上咲楽さん(23)=栃木県出身=に選挙の楽しみ方を聞いた。

「選挙は候補者の人間ドラマや戦いの構図に着目すると面白い」と語る井上咲楽さん=3月30日、静岡市葵区
「選挙は候補者の人間ドラマや戦いの構図に着目すると面白い」と語る井上咲楽さん=3月30日、静岡市葵区


 井上さんは高校生の時にオーディションでタレントになり、月刊誌の連載企画で国会議員との対談を重ねた。その後「候補者の人間ドラマが興味深い」と感じて選挙に魅せられ、仕事の合間に地方まで選挙演説を聞きに出かけるように。2021年の静岡県知事選にも足を運び、昨年は参院選などで本県を含む12都道府県の計60カ所を巡った。
 選挙で繰り広げられる人間ドラマについて、「候補者はそれまで築いてきた職や立場を失うリスクを背負って出馬する。何度か落選した人も再挑戦する。これほど大人が必死になるものがあるのかというほど重みがある」と話す。戦うのは現職か元職か新人か。何度目の挑戦か。どの政党が支援し、支援団体はまとまっているのか。戦いの構図や背景が分かれば興味も増す-と助言する。
 政策に興味がない人に対しては「立候補者がどんな人かに注目して関心を持つのもありだと思う。政策も大切だけど、政治は人がやるものだから」と語る。
 地方選は国政選より地域に密着した政策が争点になる。「政治に関心がない人にも自分の生活に関わってくるテーマが必ずあるはず」と井上さん。SNSなどでも選挙の情報は得られるため、自分の生活との接点を見つけてほしいと話す。
 その上で「やっぱり選挙演説は生で見るのが一番面白い」と勧める。各候補の服装やイメージカラー、配られるビラ、現場や支援者の空気感など、自分なりの発見が必ずあるという。演説の日時や場所を各候補のSNSでチェックし、分からなければ選挙事務所に電話している。
 「自分は選挙が面白くて見に行く。『そんなに楽しいなら行ってみようかな』という人が増えてくれれば」と井上さんは期待する。

 いのうえ・さくら 1999年、栃木県益子町生まれ。2015年の第40回ホリプロタレントスカウトキャラバンで特別賞を受賞し、15歳で芸能界デビューした。

 

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