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テーマ : 経済しずおか

日野と三菱ふそう 統合延期を発表 不正影響

 日野自動車と三菱ふそうトラック・バスは29日、経営統合に向けた最終契約の締結時期を、目標としていた3月から4月以降に延期すると発表した。12月末までを目指していた統合完了も先送りする。日野で、エンジンの排出ガスや燃費性能の試験データを改ざんしていた不正への対応が続いていることなどが理由。
 日野と三菱ふそうは「統合に関する協議は前向きに進んでおり、ともに目指す戦略的な目的が変わらず有効だと確信している」と説明している。
 日野と三菱ふそうは、統合で開発や生産を効率化し、競争力を高める狙い。両社はそれぞれ、新たに設立する持ち株会社の完全子会社となる。日野の親会社のトヨタ自動車と、三菱ふそうの親会社であるドイツのダイムラー・トラックが、持ち株会社の株式を同じ割合で保有する。
 日野の2024年3月期の連結純損益は220億円の赤字と、4年連続の赤字を見込む。不正を巡り、顧客や取引先への補償費用が膨らんでいる。米国での集団訴訟で和解が成立したことに伴う損失計上も響く。オーストラリアやカナダでも集団訴訟を起こされており、経営が圧迫されることが懸念される。

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