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南アルプスの認知度向上を 「つなぐ会」が静岡でシンポ

 南アルプスの環境保全や利活用を目指す官民組織「南アルプスを未来につなぐ会」(会長・山極寿一総合地球環境学研究所長)は27日、南アルプスの未来像を語るシンポジウムを静岡市駿河区で開いた。山極会長の進行で、大自然をフィールドに活動する県内外の識者がパネル討論した。

南アルプスの課題や未来像をテーマにしたパネル討論=静岡市駿河区
南アルプスの課題や未来像をテーマにしたパネル討論=静岡市駿河区

 同市清水区の登山家大石明弘さんは「南アルプスを具体的にイメージできる人がそもそも少なく、行きたいという思いが湧き上がりにくい」と問題提起。認知度向上を目指し、雄大さや景観を体感できるイベント開催を提案した。
 鹿児島県を拠点に活動する「屋久島アカデミー」代表理事の小原比呂志さんは、山頂を目指すだけでなく途中経過を発信する有効性を指摘した。北極海横断をはじめ世界で旅をした経験がある同会副会長の高野孝子さんは、地域住民の伝統や技術を示して「子どもたちが本物に触れる機会を持つことが大事」と述べた。
 県民ら約100人が聴講した。イベントでは、南アルプスの課題や今後の取り組みの方向性をまとめた同会作成の冊子「南アルプスが輝く未来デザイン」を初公開した。4月以降、静岡市や川根本町で配布する予定。

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