テーマ : 静岡市

袴田さん支援団体 「冤罪」巡る勉強会 主任弁護人が講演 浜松市

 現在の静岡市清水区で一家4人を殺害したとして死刑が確定し、再審公判中の袴田巌さん(88)=浜松市中央区=の支援団体は17日、冤罪(えんざい)の原因と対策を考える勉強会を同区の浜松復興記念館で開いた。弁護団の主任弁護人の小川秀世弁護士が講演し、袴田事件について「虚偽の検証調書や実況見分調書などにより事件自体がゆがめられた」と述べた。

袴田事件を通して冤罪の原因や対策について講演する小川秀世弁護士=17日、浜松市中央区の浜松復興記念館
袴田事件を通して冤罪の原因や対策について講演する小川秀世弁護士=17日、浜松市中央区の浜松復興記念館

 小川弁護士は被害者全員に多数の刺し傷があり、誰も逃げられず、隣人が物音を聞いていないとの状況などから「犯人は複数犯で、袴田さんでないことは明らか。事件を正確に把握していれば、本来疑われる余地もなかったはず」と訴え、「捜査機関による故意の違法行為が冤罪の一番の原因」と強調した。
 その上で、警察官の捜査手続きについて後から検証する方法がないことを指摘。「日本の法制度が警察による故意の違法行為を許容しやすいシステムになっていることが最大の問題」と述べ、捜査過程のビデオ撮影による可視化を求めた。
 冒頭、袴田さんの姉ひで子さん(91)があいさつし、袴田さんの近況紹介もあった。

いい茶0

静岡市の記事一覧

他の追っかけを読む
地域再生大賞