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倉庫会社元幹部「不起訴不当」 焼津カツオ盗で静岡検察審査会

 静岡検察審査会が、焼津市の焼津漁港に水揚げされた冷凍カツオの窃盗事件に絡み、窃盗容疑で逮捕された同市の冷蔵倉庫会社の50代元幹部を不起訴とした静岡地検の処分について「不起訴不当」と議決したことが31日までに関係者への取材で分かった。静岡地検は再捜査する。
 元幹部は2021年3月に、窃盗の罪で有罪判決を受けた運送会社元社長らと共謀し、宮城県の船会社が水揚げした冷凍カツオ計約10トンを盗んだとして、昨年5月に焼津署に逮捕された。元幹部は盗んだカツオを自身が管理する冷蔵倉庫で保管していたとされる。静岡地検は昨年8月に不起訴処分にした。
 議決は26日付。検審は元幹部について、「預かった冷凍カツオを盗品と認識していた疑いは払拭できない」と指摘。さらに、計量証明書がない冷凍カツオを無償で預かっていたことなどを挙げ「不透明な部分があり、調べが尽くされているとはいえない」と判断した。
 昨年10月に、被害にあった宮城県の船会社が静岡地検の処分を不服とし、検審に審査を申し立てていた。
 同じく不起訴となった鹿児島県の元食品卸販売業の60代男性について、検審は「不起訴相当」と議決した。

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