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無菌充填液体だし 製造拡大 かつお節製品「小林食品」(焼津) ライン増設 常温保管可で需要増

 かつお節製品製造「小林食品」(焼津市田尻)が無菌充塡(じゅうてん)液体だしの製造ラインを増設し、10月に本格稼働した。燃料代高騰の影響が逆に、同社の手がける常温保管可能な無菌充塡液体だしの需要増大につながった。最新鋭の機械を投入し、製造量の拡大を図る。

10月から本格稼働した無菌充填液体だしの製造ライン=焼津市田尻
10月から本格稼働した無菌充填液体だしの製造ライン=焼津市田尻


 新製造ラインは7月、同社工場内に完成した。かつお節から抽出しただしを殺菌処理し、外気に触れないまま、無菌の状態でアルミ袋に詰める。機械は分解しなくても清掃することが可能といった、無菌状態を保つ工夫が施されている。生産量は従来の製造ラインに比べて1・2倍ほど拡大する。
 同社はカツオやサバ、昆布などを使った無菌充塡液体だしを製造し、業務用として飲食店や食品メーカーに卸している。同社製の液体だしは、従来製品のように大型冷蔵庫を使用することなく常温保管ができるために保管コストを削減でき、飲食店などを中心に需要が高まっている。
 製造ライン増設に伴い、同社では魚以外の液体だしの製造も検討している。同社の井上聖也業務課長は「需要拡大に応えるとともに、今まで断ってきた商品の製造に挑戦できる」と将来構想を語る。
 (焼津支局・福田雄一)

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