文豪が愛した黄色い花、今年も しゃくし菜見頃 静岡・中勘助文学記念館
静岡市葵区新間の中勘助文学記念館で、しゃくし菜の花が咲き始めた。来館者は戦時中に同所で静養していた文豪が眺めた風景と同じ、黄色い花が春風に揺れる景色を楽しんでいる。
しゃくし菜はアブラナ科の一年草。同館の敷地内にある「杓子庵(しゃくしあん)」の名の由来となった植物で、現在も庵前の畑で大切に育てられている。同庵には小説「銀の匙(さじ)」の著作で有名な中勘助(1885~1965年)が43年から静養と疎開を兼ねて滞在していた。
同記念館によると、しゃくし菜は今月いっぱいは楽しめそうだという。
(写真部・宮崎隆男)