あなたの静岡新聞
▶ 新聞購読者向けサービス「静岡新聞DIGITAL」のご案内
あなたの静岡新聞とは?
有料プラン

テーマ : 静岡市

静岡北高3年、丸山さん 父を追い憧れの競輪へ 初の代表、国際大会経験「目標はグランプリ優勝」

 インド・ニューデリーで2月21~26日に開催された自転車トラック競技のアジア選手権大会で、日本代表チームの一員として初出場した静岡北高自転車競技部3年の丸山留依さん(18)が男子ジュニアのケイリンで4位に入った。卒業後は日本競輪選手養成所(伊豆市)に進んでプロを目指す丸山さんは、「優勝を狙っていたので悔しい。もっと練習して強くなりたい」とさらなる高みを目指す。
アジア選手権で力走する丸山留依さん=2月23日、インド・ニューデリー(日本自転車競技連盟提供)
 丸山さんにとって初めての国際大会。得意種目であるケイリンの決勝では、他選手の落車に巻き込まれそうになるアクシデントに見舞われた。すぐに体勢を立て直し最後まで懸命に駆け抜けたが、メダルにあと一歩届かず惜しくも4着となった。
今後の目標を語る丸山さん=静岡市葵区
 中学までサッカー部だったが、現役の競輪選手として活躍する父啓一さんに憧れ、高校から自転車競技を始めた。これまでの選手生活で最大の危機は、2022年6月の東海高校総体での落車事故。頭部を強打し、一時は意識が戻らないほどの大けがを負ったが、3週間の入院生活を経て復帰した。練習に戻ってきた丸山さんを同部監督の平淳史教諭(52)は「早く自転車に乗りたくてうずうずしているようだった」と振り返る。落ちてしまった筋力を取り戻すため、日々下半身のトレーニングに取り組んだ。
 努力が実を結び、22年度の全国選抜大会1キロタイムトライアルで優勝。23年度の全日本選手権トラックジュニアではスクラッチとケイリンで2冠を達成するなど次々と好成績を残してきた。昨年秋には、高校生での合格は難しいといわれる養成所の試験を一発で通過した。実力が認められ、今回初めて日本代表に選ばれた。「日の丸に恥じないように走ることを意識した」と語る。平教諭は「これまで困難を何度も乗り越えてきた。今後も進化を重ね、いつか世界で活躍する姿を見られたら」と期待する。
 目標は毎年12月に開催される競輪の最高峰「グランプリ」の優勝という丸山さん。「強みを伸ばし、足りない部分を補って、全種目で力を発揮できる選手になりたい」と力強く語った。
 (社会部・鈴木志穂)

いい茶0
▶ 追っかけ通知メールを受信する

静岡市の記事一覧

他の追っかけを読む