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初代大橋宗桂VS本因坊算砂 江戸時代の将棋対局、プロ棋士が再現 静岡市歴史博物館

 静岡市歴史博物館は29日、江戸時代の駿府城で行われた将棋対局を現役のプロ棋士が再現するイベントを同市葵区の同館で開いた。同日に市内で行われた「第82期A級順位戦最終局」の関連企画。

初代大橋宗桂と本因坊算砂の対局を解説する神谷広志八段(右)と竹部さゆり女流四段‖静岡市葵区の市歴史博物館
初代大橋宗桂と本因坊算砂の対局を解説する神谷広志八段(右)と竹部さゆり女流四段‖静岡市葵区の市歴史博物館

 将棋家元「大橋本家」の祖で一世名人の初代大橋宗桂と囲碁家元「本因坊家」の始祖・本因坊算砂が、元和2(1616)年4月9日に顔を合わせた一局を、三代大橋宗桂が書いた「古名人勝負手合帳」の棋譜に基づきたどった。神谷広志八段(浜松市中央区)と竹部さゆり女流四段が、後手の初代宗桂が152手で勝利するまでの道筋を、息の合ったやりとりで解説した。
 解説の二人は駒を動かしながら、対局中の二人の心境に思いをはせた。時に現代将棋の戦法と比較し「今はこのような手は指さない」「なかなか高等な作戦」などと、率直な感想を述べ合った。神谷八段は対局を制した初代宗桂について「細かいミスはあったが、非常にうまく指していた」と称賛した。
 プロ棋士の解説に先立ち、同館の森昌俊学芸員が当時の囲碁将棋を取り巻く環境を説明した。「古名人勝負手合帳」の記述で二人の54回の対局が初代宗桂の34勝、算砂の20勝だったことを明かし、集まった将棋ファン約30人を沸かせた。

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