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テーマ : 静岡市

⚾静岡初のプロ球団「くふうハヤテ」が歴史刻む開幕戦 大敗も… 心待ちの船出 1600人超沸く

オリックスとのプロ野球2軍ウエスタン・リーグ開幕戦のセレモニーに臨むくふうハヤテナイン=15日午後、ちゅ~るスタジアム清水 今季からプロ野球2軍のウエスタン・リーグに新規参入した静岡県内初のプロ球団くふうハヤテベンチャーズ静岡は15日、ちゅ~るスタジアム清水(静岡市清水区)で開幕戦を迎えた。球場には地元ファンら1631人が詰めかけ、声援を送った。試合はオリックス・バファローズに1―9で敗れ、初陣を飾ることはできなかった。
 くふうハヤテの先発早川太貴は、二回に2点を献上。四回にも3点本塁打を喫するなどして点差が開き、2番手の竹内奎人も2点を奪われた。打線は相手の先発宮城大弥の前に5回2安打無得点。投手が交代した六回に代打富山太樹が適時二塁打を放ったが、得点はこの1点にとどまった。
 16日も同スタジアムでオリックス戦が行われる。
(運動部・吉沢光隆)プロ野球2軍ウエスタン・リーグの開幕戦でオリックスと対戦するくふうハヤテナインに声援を送るスタンドのファン=15日午後、ちゅ~るスタジアム清水(魚眼レンズ使用)

本拠地「清水」1600人熱気 「成長たのしみ」
 66年ぶりの球団増加でプロ野球2軍ウエスタン・リーグに参入した、くふうハヤテベンチャーズ静岡が15日、本拠地の静岡市清水区のちゅ~るスタジアム清水でオリックス・バファローズとの今季開幕戦に臨み、球団の歴史の第一歩を刻んだ。初陣は1-9の大敗となったが、1631人の観客は「心待ちにしていた」「成長していく過程が楽しみ」と地元に誕生したチームを拍手や声援で後押しした。
オリックスとの開幕戦で2番手で登板したくふうハヤテ・竹内奎人投手=15日午後、ちゅ~るスタジアム清水 同スタジアムには来場者が開場前から集まり、行列をつくった。球団のグッズ売り場には早速多くの人が並び、商品を手に取った。「静岡にできた球団を応援したくて」とユニホーム、帽子、タオルを購入したのは富士宮市のパート村松英美さん(59)。「逆転チャンス」「最高」などと記した応援用の紙もこの日のために作成した。
 オリックスは昨年のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の日本代表だった宮城大弥投手が先発。国内屈指の左腕から二回に倉本寿彦選手がチーム初安打を中前に飛ばすと、会場が大きく沸いた。六回には1点を返して食い下がった。静岡市清水区の自営業伊藤光一さん(55)は「野球が好きなので地元に球団ができてうれしい。選手たちには相手と同じNPBの舞台に立ってほしい」と願い、プレーに見入った。
 同日は敷地内の600台分の駐車場で来場車両を収容。周辺交通への目立った影響もなかった。球団は16、17の両日に2~3千人の来場を見込み、球場周辺に臨時駐車場を用意して対応する。池田省吾社長は「結果は残念だったが、良いスタートを切れた。球場の装飾やグッズの拡充、もてなし策などをさらに進めていきたい」と述べた。
(運動部・市川淳一朗)


竹内投手(静岡高出身)節目の日に医師試験合格の朗報も オリックスとの開幕戦で2番手で登板し、ベンチに戻るくふうハヤテ・竹内=15日午後、ちゅ~るスタジアム清水 くふうハヤテベンチャーズ静岡の開幕戦となった15日は、竹内奎人投手(静岡高出身)にとって野球とともに力を注いできた医師国家試験の合格発表日だった。2番手で登板してプロ野球選手としての一歩を踏み出すと、試験合格の朗報も舞い込み、そろって節目を迎えた。
 五回からマウンドに立った竹内は打たせて取る投球で抑えていたが、3イニング目に相手打線につかまり、2失点。「なかなかストライク先行で勝負できなかった。課題が多く出た試合だった」と悔しげに振り返った。
 それでも、マウンドを降りた後に合格を確認。群馬大医学部で勉学に励んできた成果を実らせた。医師免許を持ったプロ野球選手となったが、医師の道は一時中断。「野球に100%集中していきたい」と決意を新たにした。
(写真はいずれも写真部・二神亨)
 

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