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テーマ : 静岡市

人工衛星データとAI活用で漏水調査 水道事業効率化へ 2024年度から静岡市方針

 静岡市議会2月定例会は1日、稲葉寛之氏(志政会)、山梨渉氏(公明)、市川正氏(共産)が代表質問を行った。渡辺裕一上下水道局長は、人工衛星データと人工知能(AI)を活用した水道管の漏水調査を2024年度から始める方針を示した。調査員が市内全域を巡回して調査する従来の手法を改め、デジタル技術を活用して漏水の可能性が高いエリアを絞り込むことで、調査の効率化や経費削減につなげる。山梨氏への答弁。
 地表面の温度や、地盤の起伏の変化など人工衛星が取得したデータと、地形や地質、既設水道管の材質や使用年数、漏水履歴などのデータをAIが総合的に解析し、漏水の可能性があるエリアの特定や、将来的な漏水リスクを判定する。
 判定結果は、地図上に5段階に色分けして表示される。給水区域を100メートル四方で細分化するため、調査範囲を特定し、リスクの高い区域から効率的な調査が可能になるという。
 同市の水道管は延長約2700キロ。現在は委託事業者の調査員が市内全域を回り、直接、漏水音の聞き取りをしていて、時間と労力を要することが課題になっていた。
 渡辺局長は、判定結果を水道管の更新計画にも反映し、漏水リスクの高い管路の工事を優先する方針も示し、「今後も持続的、効率的な水道事業の運営に努める」と述べた。
 市は24年度当初予算案に関連事業費約1100万円を盛り込んでいる。
 (政治部・池谷遥子)

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