⚽藤枝ＭＹＦＣ　梶川光る　経験と運動量　３４歳の新戦力　ボランチで指揮

運動部　寺田拓馬

　Ｊ２藤枝で経験豊富な３４歳のボランチ梶川が誰よりもピッチを広く駆け回り、レギュラー奪取へ猛アピールを続けている。「運動量は自分の生命線。かゆいところに手が届くように、味方が苦しい場面に顔を出す」。チーム最年長が攻守でかじ取り役を担う。

いわきとの練習試合で豊富な運動量を示す藤枝のＭＦ梶川＝鹿児島県立サッカー・ラグビー場

いわきとの練習試合で鋭いクロスを上げる藤枝のＭＦ大曽根＝鹿児島県立サッカー・ラグビー場

　１月３１日の練習試合いわき戦、梶川は新加入選手で唯一、１本目の先発に名前を連ね、２本目途中までプレー。気が利くあまり「危険を察してＤＦラインまで下がり過ぎた」と反省したが、数多くボールに触って存在感を示した。
　パスを回してもテンポが上がらず攻撃のスイッチがなかなか入らなかった課題については、「各自がポジションに着くのが少しずつ遅かった。判断を速く、ボールを保持することで相手を動かして疲弊させたい。今この時期に挑戦しないと」と仲間に改善を求める。
　昨季右膝を故障したが、鹿児島キャンプまでの動きを見る限り完治して問題ない様子。須藤監督は「高い技術と戦術眼でチームを１ランク引き上げてくれる選手」と期待する。
　昨季の東京Ｖだけでなく、湘南、徳島でもチームをＪ１に押し上げた“昇格請負人”。「Ｊ１に行くチームは失点が少ない。攻撃的スタイルを貫くが、戻る時、寄せる時、守備の厳しさも周りに要求していく」と自身の経験を藤枝に還元する決意だ。
　（寺田拓馬）
大曽根　ＷＢ挑戦　昨季けがに苦しんだＭＦ大曽根が今季はシャドーだけでなくＷＢにも挑戦している。
　いわきとの練習試合で１本目は矢村、アンデルソンと前線で連係したが、２本目は右ＷＢに入ってドリブル突破から鋭いクロスを上げた。プロでは経験したことないポジションで、「新鮮で見える景色が違う。推進力を示し、自分にしかできないプレーをしたい」と意欲を示す。
　選手構成的に右ＷＢはやや手薄で、スピードスターが新境地を開けば、チームの幅が広がる。「開幕までに個人の完成度を上げ、どちらのポジションでもいいから試合に出たい」。背番号１３の飛躍に期待がかかる。