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大自在(3月21日)○○のダルビッシュ

 しなやかなフォームから投げ込む剛速球。高校野球で長身の右投げの好投手がいると、「○○のダルビッシュ」と呼ばれた時代があった。九州、松戸、帯広など地域名が多かったが、中には「公立」「離島」なども。
 「本家」のダルビッシュ有投手が日本ハムから米大リーグ、レンジャーズへ移籍した2012年。3月21日に阪神甲子園球場の選抜高校野球大会1回戦で「みちのくのダルビッシュ」と「浪速のダルビッシュ」が対決した。みちのくは岩手・花巻東高の大谷翔平投手、浪速は大阪桐蔭高の藤浪晋太郎投手である。
 190センチ超同士の投げ合いは藤浪投手が完投勝利。けがで調整不足だった大谷投手は相手打線に打ち込まれたが、打撃では藤浪投手から本塁打を放ち意地を見せた。
 センバツは今年も、熱い戦いを繰り広げている。大会創設100年、甲子園開場100年の節目。「次の100年へ向けた新たな一歩とするべく、全身全霊を懸けて戦い抜く」。開会式で選手宣誓した青森山田高の橋場公祐主将の言葉が心に残る。
 少子化による部員減や若い世代の野球離れが言われる中、日本高等学校野球連盟などは18年に「高校野球200年構想」を策定した。次の100年に向け普及、育成の目標を掲げ子どもの野球体験会などの事業を展開している。
 米大リーグがきのう、韓国で開幕。パドレスのダルビッシュ投手とドジャースの大谷選手の初対戦に胸躍らせた人も多かろう。高校野球を次代につなぐには、100年の歴史が生んだヒーローの、世界での活躍がなによりだ。

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