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テーマ : 静岡市

歩いて発見地域の魅力 静岡「日本平ウォーク」 自然や歴史、景色堪能【しずおかアウトドアファン】


 冬を越えた枝木にはつぼみや花が付き、季節はすっかり春。過ごしやすい気候になり、野外で運動を始める人も多いのではないだろうか。ウオーキングは普段見慣れた道をゆっくり回ることができ、自然や歴史をじっくりと楽しめるので健康づくりにもぴったりだ。
 (生活報道部・伊藤さくら)

 梅や河津桜が見頃を迎えた2月中旬には、静岡市内でイベント「日本平ウォーク」(実行委、静岡新聞社・静岡放送共催)が開催された。有度山(標高307メートル)をピークとする同市南部の丘陵地、日本平を中心に市内の名所旧跡を巡るイベント。子どもから大人まで約千人が神社仏閣や観光施設を歩いて巡り、4~6時間かけてゴールを目指した。三保松原と御穂神社を結ぶ木製の参道「神の道」を歩く参加者=静岡市清水区
 コースはベーシック(13キロ)、ロープウエー(17キロ)、水上バス(19・5キロ)の3種類。いずれも草薙総合運動場(駿河区)をスタートし、エスパルスドリームプラザ(清水区)にゴールする。日本平までの道のりは共通で、その後はロープウエーで久能山東照宮に降りて国道150号を清水区方面に向かったり、三保半島からゴール付近に水上バスで渡ったりとそれぞれのコースに分かれた。日本平ハイキングコースを一列になって登る参加者
 最初は平たんな道が続いたが、日本平ハイキングコースに入ると上り坂が続き、こまめに休憩しながら歩く参加者もいた。山頂付近にたどり着くと、待っていたのは清水港を見渡す眺望。雲が厚く、富士山こそ見えなかったものの、空と海がつながりそうな淡い青色の景色が参加者の疲れを癒やした。清水港が一望できる日本平山頂付近。晴れていれば富士山も望める
 自動車整備士の福用隆矢さん(40)=島田市=は水上バスコースを選び、一緒に参加した山登り仲間4人とともに、名勝の三保松原と御穂神社を結ぶ木製の参道「神の道」を歩いた。「日本平まではアップダウンがあったが、三保半島に出た瞬間に海が見え、海風が気持ちよかった」と振り返った。
 ウオーキングイベントは歴史的建造物への訪問や地元住民との交流も魅力。草薙神社や久能山東照宮、庭園の大ソテツが有名な龍華寺など、多くの神社仏閣がチェックポイントになった。草薙神社では氏子総代が甘酒とミカンを配り、日本平山頂付近では地元名産のイチゴを提供した。夫婦で参加したともにパート従業員の小針敏克さん(73)と幸子さん(65)=静岡市葵区=は「天気がよく、適度に汗が出るコースは心地よかった。地元の人の振る舞いもありがたかった」と感謝した。氏子総代が参加者に甘酒やミカンを振る舞った=静岡市清水区の草薙神社静岡「日本平ウォーク」

歩く姿勢 目線は上向きに
 ウオーキングは準備運動や歩き方も重要だ。日本平ウォーク開始前の体操講座で講師を務めた、パーソナルジムBASE(静岡市葵区)のインストラクター久住健人さん(31)とEMIKOさん(34)に聞いた。スタート前に開かれた体操講座=静岡市駿河区の草薙総合運動場
 準備運動のポイントは肩甲骨と股関節。肩甲骨は肩を後ろや前に回し、股関節はサッカーボールを蹴るイメージで、足を前後に高く上げる動作を繰り返すことでほぐれる。
 歩く際は姿勢に注意し、目線と重心を意識する。山道では下を向きがちだが、目線が下がると姿勢も悪くなってしまうため、できるだけ前を見る。重心を高く、胸のあたりに持って行くことを心がけたい。膝から足を上げるのではなく、胸を張って腕を振り、ももから足を上げることでふくらはぎが疲れにくくなる。
 2人は「歩く姿勢はおろそかにしがちだが、正しい歩き方をすれば、けがの予防につながり、筋肉も付く。ウオーキングで長時間歩く時は特に意識してほしい」とアドバイスする。

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