記者コラム「清流」 本気のまくら投げ
かつて修学旅行の隠れた一大イベントだったまくら投げ遊びを競技化した、全日本まくら投げ大会が今年も伊東市で開かれた。一時はコロナ禍で中止され、昨年に再開。今大会には全国各地から40チーム356人が集い、2日間で88試合の熱戦を繰り広げた。
旧伊東高城ケ崎分校(伊豆伊東高)の生徒の考案を基に開催している、ユニークな大会だ。浴衣を着た選手が畳のコートで枕をぶつけ合い、掛け布団を広げて味方を守る。布団に寝た状態で試合が始まり、敵陣の枕を回収できる「先生が来たぞ」のかけ声が響く。
今回は18チームが初参加。本気で競い合い、仲間と一緒に喜び、悔しがる姿が印象的だった。大会は温泉に恵まれた観光地・伊東が注目を浴びる強力なコンテンツだと思う。面白さがさらに浸透するといい。
(伊東支局・白柳一樹)