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テーマ : 静岡市

テーマ公募型共同研究始動 テクノスルガ・ラボと静岡県立大 若手提案の3件採択

 微生物試験・分析のテクノスルガ・ラボ(静岡市清水区、望月淳社長)は新年度、静岡県立大でテーマ公募型の共同研究プロジェクトに取り組む。若手研究者から提案を募り、3件を採択した。同大地域・産学連携推進室によると、企業による公募を通じた共同研究プロジェクトは初めてという。

共同研究についての説明を受けるテクノスルガ・ラボの望月社長(右)=静岡市駿河区の県立大
共同研究についての説明を受けるテクノスルガ・ラボの望月社長(右)=静岡市駿河区の県立大

 新年度に採択する3件は、敗血症時感染菌と不整脈のメカニズムの解明、静岡県産農作物を用いた口臭ケア食品の開発、人体に存在し食中毒の原因にもなる「黄色ブドウ球菌」と皮膚常在菌に関する研究。薬学部、食品栄養科学部の45歳未満の助教や講師が応募した。口臭ケア食品の開発を目指す薬学部の刀坂泰史講師は「サポートがあってこそ研究ができる。非常にありがたい」と話した。
 期間は原則1年間で、同社からは研究資金に加え、保有する試験・解析技術、製品の提供など1件あたり最大165万円相当分を提供する。優れた成果があった場合、新たな共同研究契約の締結も検討する。
 望月社長は公募のメリットについて「自社の活動を捉えた提案を受けることができる」と話す。これまでも同大のさまざまな研究者と共同研究を行い、特許権も取得しているが、「従来の産学連携は、大学が作った研究シーズ集からテーマを選ぶことから始まるが、若手研究者の提案は見えにくい。公募では若手から、想像を超えるテーマが集まり、手応えを得ている」と期待する。
 (社会部・大須賀伸江)

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