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テーマ : 静岡市

被災文化財救済「連携が大切」 所有者や技術者、活動報告 静岡市葵区で講座

 静岡市歴史博物館は9日、災害時の文化財保護の活動「文化財レスキュー」を紹介する講座を同市葵区の同館で開いた。2022年9月の台風15号で被災した静岡平和資料センター(同区)の資料を救済するために活動した田中文雄センター長ら3人が、所有者、技術者、協力者それぞれの立場で取り組みを報告した。

文化財レスキューの実践活動を紹介した講座=静岡市葵区の市歴史博物館
文化財レスキューの実践活動を紹介した講座=静岡市葵区の市歴史博物館


 同センターの資料は、駿河区の市立南部図書館地下室に預けていた4箱分が約60センチの浸水による被害を受けた。カビや劣化を防ぐため、業務用冷凍庫に保管し、解凍後に水で洗ったりエタノールで殺菌したりして乾燥させた。
 被災して約1週間後に状況を確認したNPO文化財を守る会(葵区)の友田千恵理事長は「初動が遅くなってしまったので情報連携が大切。作業場所や資金の確保も課題」と指摘した。作業場所を提供した西蔵寺(同区)の立花義彰住職は「地域の資料を守るのを民間有志に全て任せていいのか。行政も含め、支援する枠組みをつくる必要がある」と訴えた。
 (生活報道部・伊藤さくら)

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