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テーマ : 静岡市

牧之原の自然薯「広げたい」 鍼灸師から転身の山村さん 地元生産者に教え請い奮闘

 自然薯(じねんじょ)の産地として知られる牧之原市で元鍼灸(しんきゅう)師の山村美和さん(37)が新規就農者として奮闘している。近年、高齢化などで生産農家の減少が課題となっている中、若手農家の一人として地域農業をリードする存在になりつつある。

自然薯の出来栄えを確認する山村さん(右)と長谷川さん=牧之原市内
自然薯の出来栄えを確認する山村さん(右)と長谷川さん=牧之原市内


 静岡市内で鍼灸師として働いていた山村さんは結婚を機に5年前に牧之原市に移った。新たな土地での生活が始まり、挑戦の舞台として選んだのが大好物だった自然薯栽培だった。「農業の経験もなく、当初は趣味程度としか考えていなかった」と話す山村さんだったが、長年にわたって自然薯栽培を続ける長谷川正治さん(60)から指導を受ける中、就農を志すようになった。約2年間の研修期間を経て昨年には新規就農者の認定を受け独立。県自然薯研究会主催の品評会で好成績を残すまでの栽培技術を身に付けた。
 市によると、市内では1977年頃から自然薯栽培が広く始まったとされ、2010年には県内生産高の約4割を占めていたという。しかし近年は生産者の高齢化や後継者不足が進んでいるのが現状だ。長谷川さんは「新規で始める人がいないだけに本当にありがたいの一言。これからも一緒に頑張っていけたら」と山村さんの活躍に大きな期待を寄せる。山村さんは「牧之原の自然薯という認識をもっと多くの人に広げていきたい」と話した。
 (榛原支局・足立健太郎)

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