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廃車を換金 被災地 力に カーシェア協会 車両寄付募る

 能登半島地震の被災地で車両の無償貸し出しを行っている日本カーシェアリング協会は、廃車になるような車両の寄付も募っている。車両をリサイクルする過程で生まれた資源を換金し、協会の活動費に充てる。

車両を引き渡す広瀬さん(右)=富士宮市
車両を引き渡す広瀬さん(右)=富士宮市

 廃車として受け付けた車両は協会の提携業者が引き取り、処理する過程で得た資源を協会が受け取る。車検切れや故障車も応募可能で、1台あたり4万円前後の寄付になるという。
 同協会は全国から寄せられた車両を被災地に送り、被災者の移動手段確保や物資輸送に役立てている。これまでは寄付車両の中でも被災地で走行が難しいと判断した場合、寄付者と相談の上、換金してきた。今回の能登半島では300台ほど貸し出す想定で、昨年6月の本県や愛知県で被害が大きかった台風2号時の約3倍に相当する。輸送費など活動資金を確保するため、廃車の募集を正式に始めた。
 27日、富士宮市の会社員広瀬郁夫さん(63)が、購入から20年がたった軽乗用車を協会に引き渡した。当初は被災地での活用を希望したが、車両の状態が使用条件を満たさず、廃車としての寄付になった。広瀬さんは「どんな形であれ、被災地の助けに貢献できるのならそれで十分」といい、協会に有効活用を求めた。

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