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博物館計画策定 先送り 富士宮市 収蔵施設整備を優先

 富士宮市は5日の市議会11月定例会一般質問で、長年議論が続いている仮称・郷土史博物館の基本計画策定に関する予算を来年度も計上しない方針を明らかにした。当局は博物館事業に対する市民の不安解消などに時間が必要と判断し、喫緊の課題である収蔵施設の整備を優先する。近藤千鶴氏(キセキ)への答弁。
 当初の博物館構想では2023年度に基本計画に着手する予定だったが1年据え置いていた。規模や費用など、市民の理解を得られる施設になるように再考するため、24年度の予算計上は見送る。
 一方で、現在文化財を保管している市埋蔵文化財センター(同市長貫)は浸水想定区域にあり、雨漏りなど老朽化が進む。植松宏幸教育部長は「貴重な文化財を失ってはならない。早く移転が必要」と述べた。構想では収蔵と博物館の両機能を併せた施設を想定していたが、収蔵を優先的に整備し、博物館は別棟とする可能性も示した。
 須藤秀忠市長は「博物館の建設費用が財政を圧迫することはない」と強調し、粘り強く理解を求めるとした。
 (富士宮支局・国本啓志郎)

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