徳川家康を祀る久能山東照宮を訪ねる

2021年11月7日放送の「静岡市歴史めぐりまち噺し」は、徳川家康を祀る久能山東照宮を訪ねます。
語り:春風亭昇太

はるか駿河湾を見下ろす久能山は、古代から仏教の聖地でした。この山に建てられた久能寺は、鎌倉時代に学問の中心として栄え、静岡茶の祖と言われる聖一国師(しょういちこくし)も幼い頃にここで学びました。

日本統一を果たし、江戸幕府を開いた徳川家康は、元和2年(1616年)、駿府城で75年の生涯を終え、「遺体は駿河の国の久能山に葬ること」と言う遺言に従い、久能山に埋葬されました。その地に2代将軍秀忠が創建したのが久能山東照宮です。

国宝に指定されている絢爛豪華な社殿は、黒い漆が塗られ、いたるところに美しい彫刻や絵がちりばめられています。

中でも有名なのは、拝殿の中央「司馬公の瓶割り」です。かくれんぼをしていた子供が大きな水瓶に落ちた時、司馬公が大切な瓶を迷わず割って子供を助け出した中国の故事が描かれたもので、命より大切なものはないと言う家康の想いが表れています。拝殿右側の「老子孟子孔子」は勉学の大切さを、左側の「瓢箪から駒」は人生思いがけないことが起きるから、常に覚悟が必要であるということを表しています。

静岡市歴史めぐり まち噺し 今日のお噺しはこれにて。

静岡市の観光親善大使でもある春風亭昇太師匠の語りで、歴史や文化、特産品など、静岡市の魅力を紹介するミニ番組です。(毎週日曜日ひる12時54分放送)

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