丸子城の城跡を訪ねる
語り:春風亭昇太
旧東海道・丸子宿の西、通称三角山(みかどやま)の尾根にあったのが丸子城です。駿府の西に位置し、今川氏が、駿府防衛の重要な拠点としていたと考えられます。
後に駿河を手中に収めた武田氏は、2500人もの兵を丸子城に投入し、焼津側の花沢城に陣取る今川氏と、対峙しました。東西には大きな谷があり、南に丸子川が流れ、ここは敵を防ぐのに適した自然の要害でした。
現在、稲荷神社がある所には外曲輪があり、西に進むと敵の侵入を阻むように、三日月堀がありました。丸子城の本曲輪には、現在も当時の土塁を見ることが出来、斜面には総延長150メートルの空堀が配されています。丸子城は、武田氏を倒して駿府城に入った徳川家康によって改修され、より強固な構造となりました。家康が関東に移るとともに廃城となりましたが、駿府城防衛の一翼を担った丸子城の遺構は全国的にも貴重なものとして、歴史を今に伝えています。
静岡市歴史めぐり まち噺し 今日のお噺しはこれにて。
静岡市の観光親善大使でもある春風亭昇太師匠の語りで、歴史や文化、特産品など、静岡市の魅力を紹介するミニ番組です。(毎週日曜日ひる12時54分放送)