八幡神社を訪ねる
語り:春風亭昇太
旧東海道の府中宿から久能山東照宮へと続く久能街道。この道は、もともと、久能海岸で作られた塩や海産物を駿府のまちに運ぶために使われていたという静岡市内で最も古い街道のひとつです。
久能街道沿いにある八幡神社は、推古5年(597年)に創建されたと伝えられ、源、今川、武田、徳川、多くの武将たちに、氏神として崇敬されてきました。境内の狛犬は、徳川家との縁から東照宮の300 年祭に奉納されました。宝物として残されている「御簾」(みす)は、東照宮本殿にあったものとも、家康が寄進したものとも伝えられています。
毎年8月14日.15日には、由緒ある祭事として続く八幡神社例大祭が開かれます。八幡神社から石段をのぼっていったところに八幡山城の跡を見ることが出来ます。
室町時代の1411 年、守護として駿府へ入った今川範政(のりまさ)は、要所要所に駿府防衛のため城塞を築き、八幡山城もそのひとつとされています。
駿府城から 1.5キロ。まちの中心近くにありながら、駿河湾、富士山を見渡すことが出来る八幡山の上からの眺めはこの場所が、駿府を守るために、重要な拠点だったことを物語っています。
静岡市歴史めぐり まち噺し 今日のお噺しはこれにて。
静岡市の観光親善大使でもある春風亭昇太師匠の語りで、歴史や文化、特産品など、静岡市の魅力を紹介するミニ番組です。(毎週日曜日ひる12時54分放送)