井宮神社を訪ねる
駿府城や城下町を守るために築かれた薩摩土手の起点に井宮神社があります。
かつて、賎機山の麓に沿って流れていた安倍川に田畑に水を引くための堰が作られ、ここに水の神様が祀られました。家康が、三河から妙見菩薩を迎えて、お堂を建て、篤く信仰していた事から、この神社は「妙見さん」と呼ばれました。水にまつわる災難事があると、水神様である井宮神社に祈願していたとされています。
ここは、駿府にいた竹千代と呼ばれた頃の家康が、安倍川石合戦を見ていた場所と言われています。河原で石合戦をしている子供たちを見ていた竹千代は、「人数の少ない方が勝つ」と見事に言い当て、教育係だった太原雪斎(たいげんせっさい)に「さすが将来が楽しみだ」と称賛されたと伝えられます。
梅雨の時期、井宮神社の境内には紫陽花が咲き誇ります。妙見菩薩は、北極星または北斗七星を神格化したものであるとも言われる事から、この地区では8月の七夕まつりが伝統行事となっています。
静岡市歴史めぐり まち噺し 今日のお噺しはこれにて。
静岡市の観光親善大使でもある春風亭昇太師匠の語りで、歴史や文化、特産品など、静岡市の魅力を紹介するミニ番組です。(毎週日曜日ひる12時54分放送)