
ここ草薙神社には、古事記、日本書紀などでに英雄として描かれた日本武尊(やまとたけるのみこと)が祀られています。
父である景行天皇の命を受け、各地の平定に務めていた日本武尊は、ここ草薙の地で、ヤマトの政権に従わない豪族と戦いました。草薙神社の社伝によると、敵に火を放たれた日本武尊は、天叢雲剣(あめのむらくものつるぎ)で草を薙ぎ払い、火攻めを切り抜けました。
日本武尊は各地を平定した後、都に帰る途中で亡くなってしまい、その死を嘆いた景行天皇は、のちにこの地を訪れて、日本武尊を祀る社を建てたと伝えられます。
尊の命を救った剣は草薙の剣と呼ばれるようになり、鏡・勾玉とともに三種の神器となりました。草薙の地名の由来となったこの神社には室町時代からの文化財が残り、歴史の深さを物語ります。平安時代から樹齢1000年以上と言われる大楠は幹の芯が枯れているものの、枝葉は繁り、今もご神木として、その威厳を感じさせてくれます。
静岡市歴史めぐり まち噺し 今日のお噺しはこれにて。