
高さ108メートルの谷津山山頂にある「谷津山古墳」は古墳時代前期の4世紀に作られた前方後円墳。静岡市で最も古く、最も大きな古墳です。
静岡・清水を見渡せる地にあることから、古代の駿河の国を治めていた人物が埋葬されたと考えられています。巨大な古墳の表面は石で覆われ、見上げる人々に強大な権力を見せつけていました。江戸時代に掘り起こされたときには、数多くの副葬品が出土したとされています。
古代からの聖地であった谷津山には、戦国時代に築かれた山城の跡も残り、東海道を見下ろすこの場所が軍事上、重要な意味をもっていたことがうかがえます。
この谷津山の峰続きに、天正13年(1585年)に徳川家康が京都の愛宕神社から分霊して創建した神社があります。愛宕神社は、外敵や疫病の侵入を防ぐ、ご利益があるとして、戦国の武将たちからあつく信仰され、家康も駿府の守り神としてこの神社をまつったとされています。
静岡市歴史めぐり まち噺し 今日のお噺しはこれにて。