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SBSテレビ 静岡市歴史めぐりまち噺し

福田寺と安西寺を訪ねる

2022年6月5日放送の「静岡市歴史めぐりまち噺し」は、福田寺と安西寺を訪ねます。

静岡市葵区丸山町、賤機山を背に堂々とした本堂を構える安西寺(あんざいじ)。かつてここには、徳川家康ゆかりの寺「福田寺(ふくでんじ)」がありました。

家康に福田寺の建立を託されたのは、駿府金座で「慶長小判」の鋳造を担った「後藤庄三郎」でした。鷹狩をしていて、賤機山の麓で休憩した家康は「ここは京の円山の景色に似ている」と思いたち、京都・円山から僧侶・徳陽軒(とくようけん)を招いて「福田寺」を創建させました。福田寺は安西寺の末寺でありましたが、明治時代になって安西寺が福田寺を合併し、福田寺があった場所に安西寺を再興しました。

寺の境内には、家康がこの場所で詠んだ歌の石碑があります。「松高き、丸山寺の流れの井、幾歳住める 秋の夜の月」この歌にちなんで、この地は「丸山」と呼ばれるようになり、福田寺の山号は「秋月山」となったのでした。

境内は京都風にしつらえられ、駿府城から引いた湧き水は、家康の歌から「流れ井」と称して今も残されています。駿府を京都に匹敵する政治文化の中心地にしたいという家康の思いがここに託されたのでしょうか。

静岡市歴史めぐり まち噺し 今日のお噺しはこれにて。

静岡市の観光親善大使でもある春風亭昇太師匠の語りで、歴史や文化、特産品など、静岡市の魅力を紹介するミニ番組です。(毎週日曜日ひる12時54分放送)

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