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SBSテレビ 静岡市歴史めぐりまち噺し

駿河七観音(法明寺・建穂寺・増善寺)を訪ねる

2023年5月21日放送の「静岡市歴史めぐり まち噺し」は、駿河七観音(法明寺・建穂寺・増善寺)を訪ねます。
語り:春風亭昇太

現在の静岡市葵区足久保奥組にある法明寺。奈良時代の僧、行基は、のちに聖武天皇となる首皇子の病気平癒を祈願するために駿河を訪れ、この法明寺で光り輝く大楠を見つけたと伝わります。行基は、その大楠から7体の千手観音菩薩を彫り出して7つの寺に安置したとされ、それらの寺は、駿河七観音と呼ばれる、霊場となりました。

駿河七観音の始まりとされる法明寺の観音像は、6年に一度の御開帳で公開されています。2つめに訪れる駿河七観音は、かつて、慈悲寺と呼ばれていた、静岡市葵区慈悲尾の増善寺。千手観音菩薩は、7年に一度の御開帳日にのみ公開されます。今川義元の父、氏親が荒廃していた慈悲寺を復興し、新たに増善寺として創建したとされる今川家ゆかりの寺で、竹千代と呼ばれていた頃の徳川家康も、住職を慕って遊びに来ていたといいます。

3つめに訪ねる建穂寺の千手観音菩薩は、明治3年の火災で、寺が焼失したのちに建てられた観音堂に安置されています。駿河の高野山とも称された建穂寺は、鎌倉時代には、駿河の仏教文化の中心として、大いに栄えました。火災によって、その姿は失われてしまいましたが千手観音をはじめとする貴重な仏像の数々は村人たちによって運び出されて難をのがれ、篤い信仰のもとに守り続けられています。

静岡市歴史めぐり まち噺し 今日のお噺しはこれにて。

静岡市の観光親善大使でもある春風亭昇太師匠の語りで、歴史や文化、特産品など、静岡市の魅力を紹介するミニ番組です。(毎週日曜日ひる12時54分放送)

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