ジュビロ磐田、残り12試合で昇格プレーオフ圏外の8位。ジョン・ハッチンソン監督が語ったJ1昇格へのポイント「ファンに対して借りがある」


ジュビロ磐田は8月23日、ホームのヤマハスタジアムでカターレ富山と対戦します。前節8月16日は首位の水戸ホーリーホックに勝利しましたが、渡辺りょう選手の言葉を借りれば「首の皮一枚つながっただけ」。

水戸とは勝ち点差10、J1自動昇格圏の2位ジェフユナイテッド千葉とは勝ち点差7で、J1昇格プレーオフ圏外の8位の磐田は連勝が必要になります。ジョン・ハッチンソン監督に富山戦からの残り12試合に向けた話を聞きました。

ジョン・ハッチンソン監督「水戸戦は変化が必要だった」

-先週は2日連続でファンに練習を公開した。狙いは。
一つはファンの方々に来てもらうことで、選手は普段よりもちょっとだけ強度が上がるというか、もうひと押ししてほしかったというところ。そこを求めていたので、ファンの方に公開しました。

また2連敗している状況でもあったので、ファンの方々にも我々はこれを修正すべくハードワークしているというところを見せたかった。もちろんファンの方々というのはこのクラブにとっても大きな要素でもあるので、ファンの皆さんのエネルギーとパワーを選手に伝えてもらい、選手はピッチ上で表現してほしいなと思っていました。

-水戸戦で10試合ぶり先発した三浦龍輝選手について。
まず5試合で1回しか勝てなかったというところで変化が必要だったということと、龍輝の方が足元に自信を持っていて、余裕を持ってプレーできるということもありました。

(川島永嗣選手と)2人とも素晴らしいゴールキーパーとしてのスキルを持っています。もちろん永嗣の方がさらに素晴らしいと思いますけど、ただ変化も必要としていた。今回うまくいったからといって毎回うまくいくのかというと、そうとは限らないんですけど、龍輝の足元のところを期待したことと、龍輝も永嗣と変わらない素晴らしいリーダーシップを持っているので、似たキーパーだなと思いつつ、龍輝の方がより足元で余裕と自信を持ってプレーできるというところで今回起用しました。

龍輝だけじゃなくて(先発を)7人変えたので大きな変化があったと思います。

-その7人のうちゴールキーパーと両センターバックと守備のかなめを変更した。
前の結果からのリアクションを必要としていて、もちろんスタメンに選ばれた選手は理由があるんですけど、直近の結果とパフォーマンスが良くはなかった。だからこそ変化が必要ではあった。

もちろん結果とパフォーマンスが良ければ継続していかなければいけないし、他の選手はそのポジションをつかむために戦わなければいけないです。

ただ7人代えるというのはリスクを伴うことも承知の上ではあるんですが、この2試合のパフォーマンスが良くなかったので、変化が必要だったという意味で変えました。直近2試合は僕がチームに求めている基準から程遠いパフォーマンスとプレーだったので、そこは代えた理由でもあります。

-新加入のヤンファンデンベルフ選手は外国人枠の関係もありベンチからも外れました。
そのタイミング、その時々におけるチームにとってベストの判断をしなければいけないということもあるのでそういう選択となりました。

ヤンに関してはいわき戦で非常に厳しいパフォーマンスであったというところで変えなければいけないうちの1人ではあったと思っています。これは僕が就任した初日から言っていますし、今も言い続けていますけど、これは誰が一番若いか、ベテランか、また一番年俸をもらってるか、もらってないかとか、日本人外国人関係なく調子がいい選手、戦える選手がプレーできると思っています。ヤンに関しては7人代えたうちの1人だったというだけです。

-その後のファンデンベルフ選手のリアクションは。
他の選手と同じくハードワークをしなければいけません。プッシュしなければならない。例えばですけど、尚紀(川口選手)に関しては3、4カ月我慢しなければいけない時期もありましたし、陸(森岡選手)、エビ(上夷選手)も同じです。

その3人も全員、本当に調子が良くても出場できるかどうかは保証されていない。自分とポジションを争っている選手が、もしかしたらさらに調子がいいかもしれないというところで、他の選手同様にプッシュしなければいけないと思っています。

これは先ほども言った通り外国人かどうかも関係なく、またチーム内での序列であったり、ステータスも関係ない。やってやるんだという11人のスタメンと、9人のベンチと、そしてメンバー外の選手全員が大事で。今年、全員が試合に出ていると思うんですね。だからこそけがであったり累積であったり、他の選手が必要になる状況というのは必ず出てくるので、そういった状況のときに準備ができているかどうかというのがすごく大事。

だからこそトレーニングのパフォーマンスというのは重要視しています。本当にトレーニングからしっかりやってもらわないといけないと思っています。

-次節対戦する富山には前回完敗しています。
新しく監督に就任された安達さんはマリノスで一緒にやれていたので、非常に良いフットボール感を持っていらっしゃるので、スペースを与えたらやられると思っています。

イメージとしては水戸戦同様、しっかりと走ること、必死にやること、それを富山にぶつけることだと思いますし、また前回のホームゲーム(8月2日のブラウブリッツ秋田戦)は本当に共有できないパフォーマンスになってしまったので、ファンの皆様に対して借りがあると思っています。それをしっかりと返さなければいけないと思っているので、ホームでのサポートを受けつつ、僕たちはどういうクラブなんだということを見せられるようなパフォーマンスをしたいと思っています。ただ大事なのは、1日1日に集中して試合を迎えることだと思っています。
シズサカ シズサカ

静岡新聞社編集局運動部がサッカーや野球、バスケットボール、ラグビー、バレーボールなど、さまざまなスポーツの話題をお届けします。紙面では紹介しきれない選手たちの表情や、ちょっとしたこぼれ話をお楽しみに。最新情報は運動部の公式X(旧Twitter)でチェックを!

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